−日記帳(N0.2171)2020年01月12日−
全国高校女子サッカー選手権で藤枝順心4度目の優勝 
−日記帳(N0.2172) 2020年01月13日−
静岡学園 2点差から奇跡の逆転優勝


優勝を喜び合う選手達

優勝記念写真に収まる静岡学園の選手達


第28回全日本高校女子サッカー選手権は12日、兵庫県のノエビアスタジアム神戸で決勝を行い、
私の母校、藤枝東が在る静岡県・藤枝市に在る藤枝順心が1-0で神村学園(鹿児島)を下し、
2大会ぶり4度目の優勝を果たしました。

後半15分にFW池口響子が決めた先制点を守り抜き、全国高校総体を含め藤枝順心の全国制覇
は最近の5年間で4度目。

  ▽決勝
  藤枝順心(静岡) 1(0-0 1-0)0 神村学園(鹿児島)
  ▽得点者【藤】池口

前半は神村学園の速いプレスに苦しみ、シュートは2本だけ。18分、神村学園のクロスから決定的
なボレーシュートを打たれたが、GK松井が阻止した。後半1分は神村学園の菊池のシュートがクロス
バーを直撃した。
後半15分、池口のクロス気味のシュートが決まり藤枝順心が先制した。
その後は時間を有効に使い、無失点で切り抜けた。

後半15分、池口の決勝ゴール

2年連続で決勝進出の青森山田に対し、鹿児島実業と両校優勝を果たした第74回大会以来の決勝と
なった静岡学園川口修監督が「初めての決勝で選手がふわふわしているように見えた」と振り返る
通り、序盤は浮き足立っているように見えました。

決勝までの対戦相手とは違い、前線からアグレッシブにボールを奪いに来た青森山田に戸惑い相
エリアまで進出しても、ゴール前を固めつつサイドの松村優太選手と小山尚紀選手を囲い込む守り
に阻まれ、決定機がつくれずに時間が進みました。

試合が動いたのは、11分。青森山田の武田英寿選手を相手エリアの左で倒され、FKを獲得すると
古宿理久選手のキックから、藤原優大選手がヘディングシュートをたたき込みました。幸先の良い
スタートを切っ青森山田は33分にも、武田選手が自ら得たPKを決めて、リードを2点差としました。

ここまで無失点を続けた堅守が崩された静岡学園ですが、川口監督が「失点は覚悟してい
失点しても動揺せずに自分たちのスタイルを貫けば必ずチャンスが来ると伝えていた」と振り返る
通り焦りを見せません。
45+2分には、ペナルティーエリア右外でつかんだFKのこぼれ球を中谷颯辰選手が右足で押し込み、
1点を返したことで選手も落ち着き、静岡学園の戦闘態勢にスイッチが入ります。

静岡学園は攻勢を強めるため後半開始と共に、草柳祐介選手を中盤に投入。中央でのボール回し
手を施したことで攻撃が活性化。「相手が中を締めてきたのでサイドに振る機会が増えた。
相手がサイドを警戒してきたら中を使ったり横にスライドがあれば相手の守備がズレると考えていた」
という浅倉廉選手を中心とした攻撃で勢いに乗ると61分には、草柳選手のスルーパスが相手DFの背後
に抜け出しました

反応したはコンディション不良により、決勝が初スタメンとなった加納大選手。「目がギラギラし
いて「絶対に俺を使ってくれ」というのが見えた」という指揮官の期待に応え冷静に左足シュートを
決めました。同点に追いついてからは、「相手がガクッと来ていたので、3点目が入るのは時間の問題
だと思っていた」と松村選手。

青森山田の黒田剛監督が「前でボールを保持する時間ができず、ラインを上げられなかった」と
振り返るように、静岡学園は相手を押し込み、85分には左サイドで得たFKから中谷選手がヘディング
シュートを決めて、逆転に成功。最後はパワープレーに出た相手の攻撃をしのぎ切り、24年ぶりとなる
日本一を手にしました。

中谷選手の決勝ゴール

女子の選手権が始まった1992年以降、男女ともに同県の高校が優勝したのはこれで3度目。
過去、2004年の男子・鹿児島実と女子・神村学園の鹿児島県、2010年の男子・滝川二と女子・日ノ本学園
の兵庫県に続いて、9年ぶり3度目の快挙となります。

サッカー王国と言われてきた静岡でしたが、男子では静岡学園が前回に鹿児島実との両校優勝を達成した
1995年以来、24年ぶりの戴冠。
一方の女子は今大会優勝した藤枝順心がその24年の間に4度の優勝、特にここ5年では3度優勝するなど
今回の男女アベック優勝で、サッカー王国・静岡の復権を期待します。

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