−日記帳(N0.2129)2019年09月20日−
ラグビーW杯日本大会(RWC 2019)の初戦で日本 ロシアを撃破
−日記帳(N0.2130) 2019年09月28日−
ラグビーW杯日本大会(RWC 2019)で日本 優勝候補アイルランドを撃破


開会式で「君が代」を熱唱された平原綾香さん

アイルランド戦を制したラグビー日本代表フィフティーン


開会式に先立って、平原綾香さんが君が代を独唱されました。私がこれまで視聴した「君が代」の中で最も
素晴らしい歌声でした。
彼女は、一般の視聴者が歌いやすくなるようにオクターブを落として低い声で歌い始められました。
聞くほどに、その素晴らしさに圧倒されて涙が滲んできました。
美しい顔で、美しい歌を歌われると、こうも人は感動するのでしょうか。

1983年、オーストラリアとニュージーランドの両協会が、国際ラグビーフットボール評議会(IRFB)
ワールドカップの開催を提案して却下されたものの両協会は実現可能性について検討し、1985年に
IRFBの年次会合で結果を披露しました。

FIFAワールドカップとオリンピックに被らないよう、開催年を1987年に設定、これを受けてIRFBの
メンバーの8協会(豪州 NZ 南ア 仏 イングランド ウェールズ スコットランド アイルランド)で
投票が行われ、6対2で開催が決定ししました。

こうして、1987年に豪州、NZ共催で第1回が行われ、その後の大会はIRFBに主催者が変更され、第2回
以降は予選大会と本大会による形式に変更され、本大会は4年毎に行われるようになりました。
その場合、五輪、サッカーW杯に重複しないよう、夏季五輪の前年・冬季五輪、サッカーW杯の翌年
開催することが決まりました。

第5回以降は出場20ケ国(地域)が5チームごとの4組に分かれて予選プールを戦い、勝利が4点、
引き分けが2点、敗戦が0点でありボーナスポイントとして4トライ以上で1点、7点差以内での敗戦で1点
が与えられ合計ポイントの上位2チームが決勝トーナメントに進出する方式となりました。 
決勝トーナメントは8チームによるノックアウト方式で実施され、規定の時間内で決着がつかなかった
ときは延長戦が行われます。 

この出場20ケ国(地域)に選ばれる条件は、今回の場合、2015年大会の各プール上位 3チーム=12チーム)
の出場が決定済みで、日本は3位だったことにより出場権を獲得しております。
今回の出場20ケ国(地域)は A B C Dの4組に振り分けられております。

A 日本 アイルランド スコットランド サモア ロシア
B NZ イタリア ナミビア カナダ 南アフリカ
C フランス イングランド 米国 トンガ アルゼンチン
D 豪州 ウエールズ ジョージア ウルグアイ フィジー

初戦で日本がロシアに30-10で勝利後の成績


日本でのラグビー競技人口は下表に示すとおり、全人口の0.2%でしかありまん。
それでも、かってアジアナンバーワンとして君臨した韓国に代わって、日本が世界ランキング
11位として、念願の8強を目指して頑張っております。




その日本にとって、開催国としての初戦は絶対に勝利しなければなりません。
会場の味の素・東京スタジアムには4万人以上の観客が詰めかけ大盛況、全国各地でもオープンラウンジ
か開かれ、多くのサポーターがロシア戦を観戦、視聴しました。
私もテレビにしがみついて観戦しました。
視聴率は48.7% 瞬間最高55.4%で想像を超える高視聴率でした。

立ち上がりは開催国の独特の雰囲気に飲まれて注意力散漫になり、日本はキックオフのボールをクリーン
キャッチできず、後方にいたNo8姫野和樹も対応できずにノックオン。
さらにFBトゥポウも立て続けにノックオン、ボールをロシアに拾われ先制トライを許しました。

しかし、松島は落ち着いておりました。前半11分と38分の足を生かしてトライして逆転に成功。
それでも、反撃ののろしを上げ、逆転につなげた決定力はさすが。風向きを変え、日本が本来の姿を
取り戻すには十分なインパクトがありました。

松島の個人技が生かされたのが後半28分のトライでした。相手のキックミスからカウンターを仕掛けると、
ボールを受けて巧みなステップで相手をかわす。目に見えて疲労の色が濃かったロシアに、松島を止めるすべ
はなくチーム4トライ目でボーナス点も獲得しました。
結局、日本は 30−10でロシアを下しました。
4トライ以上とれば与えられるボーナスポイント1点を含む「勝点5点」をゲットし好スタートを切りました

松島選手の最初のトライ

猛然とトライする松島選手

東京スタジアムで応援するサポーター
今後の試合日程:

09月28日(土)  16:15   日本 対 アイルランド   静岡県        エコパスタジアム
10月05日(土)  19:30   日本 対 サモア         愛知県        豊田スタジアム 
10月13日(日)  19:45  日本 対 スコットランド 神奈川県      横浜国際総合競技場
10月26日(土)  17:00   準々決勝1勝者 対 準々決勝2勝者       横浜国際総合競技場
10月27日(日) 18:00  準々決勝3勝者 対 準々決勝4勝者       横浜国際総合競技場
11月01日(金)  18:00   準決勝1敗者 対 準決勝2敗者(3位決定戦) 横浜国際総合競技場
11月02日(土)  18:00   準決勝1勝者 対 準決勝2勝者(決勝戦)   横浜国際総合競技場
                      

開会式の時のように歌手による「君が代」独唱を期待しておりましたが、選手による斉唱でした。
野球やサッカーの日本代表選手は声を出さずに口を動かす程度ですが、ラグビー日本代表選手は
何時も声を出して斉唱されるので敬意を覚えるのが常でした。
今日も日本国籍を持たない外国人の日本代表選手たちは声を出して斉唱されました。

君が代を斉唱する日本代表選手


彼らは「君が代」の歌詞にある「さざれ石」を実際に観ることで「君が代」への理解を更に深める
べく、今年7月にリーチマイケル主将は日向市に出向いて「さざれ石」を見学しております。
そして、小さな「さざれ石」が時を経て大きな巌になることを例えにして、チームの結束を
訴えております。

「さざれ石」を見学するリーチマイケル主将

「さざれ石」の学名は石灰質角礫岩で石灰石が長い年月をかけて雨水で溶解し、粘着力の強い乳状液
が小さな石の隙間に凝結して生成された岩の塊です。
君が代は古今和歌集に収録されている短歌のひとつで、明治2年(1869年)、薩摩藩歩兵隊長だった
大山巌が天皇陛下が臨席する儀式用の歌として「君が代」を選びました。 
その後、明治13年(1880年)に宮内省式部職雅楽課の雅楽師が曲をつけ、ドイツ人の音楽家が編曲、
11月3日の天長節で初めて演奏され、以後、日本国歌となりました。

・アイルランド 前半14分:
アイルランドはラインアウトからCTBリングローズがゲイン、近場を攻めながら10フェーズ以上を重ね、
SHマレーのキックパスをCTBリングローズがキャッチしてトライ。アイルランドが先制(0-5) 

・日本 前半17分:
ペナルティを獲得した日本はショットを選択。SO田村ほぼ正面の40mのPGを決め、3点を返す。(3-5) 

最初の40mPGを決めるSO田村


・アイルランド 前半21分:
日本、ファーストスクラムでペナルティ。アイルランドはマイボールのラインアウトから、モールで
押したあと、左右にワイドに展開する。SOカーティがはたいたボールをFBカーニーがグラウンディング。
TMO(テレビジョンマッチオフィシャル)による判定が認められアイルランドが追加点。(3-10) 
ゴールも決まり2点追加。(3-12)

・日本 前半32分:
日本、CTBラファエレ、交代したFLリーチを中心にボールを継続。相手の反則でペナルティを獲得。 

・日本 前半32分:
SO田村のPG成功。(6-12) 

・アイルランド前半 37分:
アイルランドがノットロールアウェイの反則。 

・日本 前半32分:
SO田村のPG成功。(9-12) 

・日本 後半19分:
マイボールスクラムから、SH田中、CTBラファエレとつなぎ、左サイドにその福岡が逆転トライ。
ゴールも決まり、16-12と逆転に成功し、スタンドに地鳴りのような歓声が沸き起こった。(14-12)

逆転のトライを決める福岡

・日本 後半32分:
SO田村のPG成功。アイルランドに1トライ1ゴール差に。(19-12) 

・アイルランド後半40分:
日本は時間を掛けてスクラムを展開。ノックオンアドバンテージでアイルランドがボールを奪うも
何故か、アイルランドはタッチに蹴り出してしまいその瞬間ノーサイドで日本の勝利決定。 
アイルランドは、そのままプレーを続けトライとゴールを決めれば、19-19の同点に追いつけた筈。

敢えて、その選択を放棄したことについてアイルランドのジョー・シュミッドヘッドコーチ(HC)
は次のように理由を明かましした。

「7点差以内の負けに与えられる勝ち点「1」を優先したから」

これ以上攻めれば、圧倒されている日本にトライを奪われ、「1」が「0」に減るリスクを感じて
いたということになります。結果、最後は負けているアイルランドが自ら終わらせる選択で笛を
鳴らせたことになり、日本の強さを認めているが故の選択でした。


試合スコア

勝利の挨拶をエコバに詰めかけたサポーターに挨拶する日本代表

前 頁 へ 目 次 へ 次 頁 へ