時は2017年3月8日 所は東京ドーム 状況はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)1次ラウンドB組
での豪州戦、球数制限に達した菅野に代わって1死一、二塁で登板の岡田は.緊張のため硬直し顔面蒼白、
暴投でランナーをニ、三塁に進めると次打者のカンディラスには1球もストライクが入らず四球。
続くジェイムズ・ベレスフォードにも2球続けてボールを投げ、マウンド上で放心状態の岡田。
ここで捕手の小林がマウンドに駆け寄り、「思い切って投げろ」と声をかける。
満員のスタンドからも「岡田頑張れ!」の声援。孤独の中で投げていると思っていた岡田は、自分の周り
に大勢の味方がいることを再確認し、気を取り直して渾身の直球を投げ、内野ゴロ併殺でピンチ脱出。
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マウンドに駆け寄って「思い切って投げろ」と声をかける小林 |
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内野ゴロ併殺でピンチ脱出してから再びねぎらいの言葉を小林から受ける岡田 |
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ベンチに戻ってからも岡田を労う小林 |
岡田の原点はこの時、ジェイムズ・ベレスフォードに投じた直球にあると思います。
今日の阪神戦、3−2で中日リードの9回裏の場面で、ロドリゲスに代わって新守護神・岡田が登板しました。
最初の打者、大山を内角を突く鋭いストレートでライトフライに打ち取り1アウト。
2番目の打者福留に9球粘られたものの空振りの三振を取り2アウト。
3番目のマルテを2ストライクに追い込んだ後に打たれた打球は不運にも右翼線スレスレに転がりヒット。
4番目の糸原の打球が、またもやセンター前にポトンと落ちて、2アウト一塁三塁。
糸原は、サヨナラとなる三塁走者の本塁突入を見据えて二塁盗塁し、二塁三塁でサヨナラ劇を演出する。
2017年3月8日のWBCのシーンが岡田の脳裏をかすめたかも知れない。
しかし、岡田は成長しており、冷静だった。
5番目の打者梅野に鋭く曲がり落ちてワンバンドになるスライダーを空振りして三振、 木下拓哉捕手が
これをハンブルしたのを見た梅野は、振り逃げを決め込んで一塁に猛ダッシュするも捕手が冷静に一塁
に投げゲームセット。この結果、先発の山本 拓実投手に入団後初勝利をプレゼントしました。
この絶体絶命のピンチに直面しても、WBCの時に見せた動揺は微塵も感じられませんでした。
現在、4.13の防御率は不満ですが今後は自信をもって臨んでいけば、2点台も夢では無いと思います。
横浜の山崎のような頼れるストッパーになることを期待します。 |