−日記帳(N0.1898)2016年12月26日−
地球に二つの小天体が接近中
−日記帳(N0.1899) 2016年12月31日−
NHK紅白歌合戦で疑問の紅組勝利


来年1月14日に地球から約5100万km以内の場所を通過するとみられる2016 WF9の想定図

紅白紅組優勝のシーン

 

2009年12月14日、アメリカ航空宇宙局 (NASA)のジェット推進研究所 (JPL) によって、広域赤外線探査衛星(WISE:Wide-field Infrared Survey ExplorerE)がヴァンデンバーグ空軍基地から打ち上げられました。2011年2月17日にWISEの運用は終了しましたが、2013年8月に運用再開が承認され、2013年10月に運用を再開しております。

NASAは、12月29日その広域赤外線探査衛星によって、2つの地球近傍天体を発見したことを発表しました。 そのうち片方の「C/2016 U1(NEOWISE)」は彗星で、もう片方の「2016 WF9」は彗星なのか小惑星なのか現時点では不明です。

まず彗星か小惑星か判別されていない「2016 WF9」は、今年11月後半に発見されました。4.9年の周期で木星を追うように太陽を周回するWF9は0.5km?1kmの天体で、2017年の2月後半に地球から3200万マイル(約5100万km)以内の場所を通過します。ただし、地球への衝突の可能性は指摘されていません。またその起源は不明で、形やサイズ、反射率は彗星のようですが、彗星特有のガスやチリの雲、そして尻尾がないという不思議な天体のようです。

  次に彗星の「C/2016 U1 NEOWISE」は、数千年の周期で太陽の周りを移動しています。そして来年の1月初週には、北半球では夜明け前の南東の空に短い時間出現します。この彗星は南に向けて毎日移動し、1月14日には太陽に最も近い水星軌道の内側に到達する予定です。今回の2016 WF9は地球から離れた地点を通過するので、映画「君の名は」のようなリスクはなさそうです。

広域赤外線探査衛星 WISE
   

今年のNHK紅白は視聴者審査、会場審査の集計では下図にしめすように、白組が圧勝しておりましたが、審査員審査を反映するボールの数で紅組が白組を9:6で上回ったことから紅組勝利という結果に終わりました。

審査結果

勝敗は、視聴者2票 会場2票 ゲスト審査員10票 ふるさと審査員1票−の計15票で決められことなっておりました。 つまり審査結果は、全審査票の2/3を占める僅か10人の審査員票に委ねられ、700万近い全国視聴者審査票、2000を超える会場審査票は併せて1/3に留まっております。

つまり、10人の審査員の6票が視聴者2票、 会場2票、ふるさと審査員1票の計5票を上回るため勝敗は、審査員票次第となります。 これでは、最初から視聴者、会場参加者、ふるさと参加者を無視していることになります。

視聴者と会場の4票が白組に入ったが、審査員とふるさと審査員の11票のうち、9票が紅組に入り、「赤9票、白6票」で紅組の勝利になったとのことです。審査員は、秋本治さん、新垣結衣さん、伊調馨さん、大谷翔平さん、草刈正雄さん、 春風亭昇太さん、高畑充希さん、辻沙絵さん、萩野公介さん、村田沙耶香さんです。

5人の男性審査員のうち、何人かは紅組に投票したことになります。一体彼らは何を考えていたのでしょう。 何か釈然としないまま新年を迎えました。尚、出場者の中で、故郷熊本に思いを込めて熊本城を背景に歌った 氷川きよしの「白雲の城」が 最もこころに残りました。





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