−日記帳(N0.1894)2016年12月20日−
イプシロン2号機を打ち上げ成功
−日記帳(N0.1895) 2016年12月23日−
生命維持に必要なホウ素を火星で探査機が発見


打ち上げられるイプシロン2号機

探査機キュリオシティーから観る火星での日没


宇宙ロケットは、使用される燃料の違いにより、液体燃料ロケットと固体燃料ロケットに分けられます。 固体燃料ロケットは小型でも推力が大きくて経済的で燃料を安定してタンクに貯蔵できるます、しかし燃費が悪い、振動がひどいので、惑星探査、有人飛行には液体燃料ロケットが用いられます。


このことから、JAXAでは人工衛星の打ち上げには液体燃料のH2系、宇宙探査機の打ち上げには固体燃料M5系を使い分けております。 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は20日午後8時、鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所から国産の新型固体燃料ロケット「イプシロン2号機」を打ち上げ、約13分後、予定の軌道に投入し打ち上げは成功しました。イプシロンの打ち上げは2013年9月の1号機以来3年3カ月ぶりのことです。

2号機は全長がH2Aの約半分の26m、直径2.6m、重さ95.3tの3段式で、打ち上げ費用は約50億円。地球を取り巻く強い放射線帯の実態解明を目指す日本の探査衛星「ERG(エルグ)」を搭載しております。打ち上げ成功後、JAXAはERGの愛称を肝付町の川の名前などにちなみ「あらせ」と決定されました。

エルグは縦横約1.5m、高さ約2.7mで、重さ約350kg。高度3,000?30,000kmの範囲で地球をドーナツ状に取り巻く放射線帯「ヴァン・アレン帯」の実態解明を目指します。

宇宙から強力な放射線が地球に注がれておりますので、そのままでは生物の生存が危ぶまれます。ヴァン・アレン帯は放射線を帯び、宇宙からの強力な放射線遮ってくれます。ヴァン・アレン帯は地球を360度ドーナツ状にとりまいており、内帯と外帯との二層構造になっており赤道付近が最も層が厚く極軸付近は層が極めて薄くなっております。内帯は赤道上高度2,000〜5,000kmに位置する比較的小さな帯で、陽子が多く外帯は10,000〜20,000kmに位置する大きな帯で電子が多くなっております。

従って、バンアレン帯で高精度のデータを得るのはその強い放射線のために困難でしたが、エルグは放射線シールドなどの工夫で難点を克服できると言われます。機体には九つの装置を搭載。バンアレン帯の中心部で直接、高エネルギー電子が生まれる過程の観測に世界で初めて挑み、バンアレン帯形成の謎に迫ります。


人体の生命維持には、12種類の主要元素と15種類の微量元素が必要です。ホウ素(B)はその微量元素のひとつです。 地球での生命は火星から飛来した隕石によってもたらされたとの学説が2013年8月30日が米ウエストハイマー科学研究所のスティーブン・ベナー教授によって発表されました。

教授は「実は生命は火星で始まり、火星から飛来した隕石が地球上に落下したことから生命が地球にももたされた。故に我々地球人は皆火星人であり、火星より住みやすい環境の地球に辿り着いたのは幸運であった」としております。

生命を保持できる可能性を調べるため4年前に火星に送り込まれた米航空宇宙局(NASA)の探査機「キュリオシティ」ははじめて火星表面でホウ素を発見したことを8月15日に公表しました。ホウ素の発見は、太古の昔の火星に微生物の繁殖に適してい地下水脈があったことを示している、とNASAの科学者は述べております。

米航空宇宙局(NASA)の探査機「キュリオシティ」

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