−日記帳(N0.1871)2016年11月07日−
主婦の年収の壁について考える
−日記帳(N0.1872) 2016年11月09日−
17回目の大学同級会を琵琶湖畔で


日本の税率

想古亭源内のロケーション


現在、日本には労働力不足による問題がいろいろなところで発生しております。そのような折りに、もし主婦のみなさんが税制の影響で働く時間を意識的に抑えているとすれば、由々しき社会問題です。

所得税は収入ではなく、収入から控除等が差し引かれた所得額に掛かるので、配偶者を持つ主婦が働いて収入を得た場合の所得税は、給与所得控除65万円と基礎控除38万円の合計103万円を差し引いた所得額の掛かります。

収入が103万円以下なら主婦の所得税はゼロで、夫に掛かる所得税にも38万円の配偶者特別控除が認められます。 収入が103万円を超え141万円以下なら諸々の控除を差し引いた所得額に応じて所得税がかかり、夫の配偶者特別控除も減額され141万円でゼロとなります。

それ故に「103万円の壁」「141万円の壁」なる言葉が使われます。従って、主婦のみなさんはこれらの壁を意識されて労働時間をセーブするようになると思われますが、もしセーブされるようでしたら本人にも国にもマイナスになる場合も有り得ますのでご一考願いたいと思います。ご参考までに、ここである主婦の方が150万円の収入を得た場合を事例にして説明してみたいと思います。

150万円から103万円を差し引いた47万円から保険料等の諸々の控除が差し引かれた額が所得額となり、これに5%の所得税が掛けられます。仮に控除が無い場合を想定すると、所得税は 470,000*0.05=23,500(円)となります。配偶者特別控除がゼロとなる分38,000円の税負担を無視すれば446,500円の純所得となり有利です。

子離れ、親離れ、夫離れして自由な身になった主婦のみなさんには、時間の許す限り働いて、労働環境の改善、税収アップに貢献して 頂きたいものです。また、職場での会話から世間の様子も垣間見ることもできます。 103万の壁よサヨナラ、141万の壁にもサヨナラ

今年で17回を数える大学の同級会が滋賀県長浜市木ノ本に在る和風旅館「想古亭源内」で開催されました。 午後4時過ぎ、北陸本線・木ノ本駅に着き、想古亭源内に電話すると古風な英国製タクシーが迎えにきてくれました。初めて見る珍しい車に恭しく招き入れられました。

英国製タクシー

国道8号線(塩津街道)と県道44号線が交差する交差点を北に向かって500mほど行くと山の裾野の林の中の想古亭源内に着きました。 石段を登っていくとやがて古風な建物の想古亭源内が現れてきます。

想古亭源内に続く石段

百年以上は経っている風格のある百姓家が想古亭源内の母屋で、鉄びんの下がった自在鉤のあるいろりに炭火が燃えており懐かしいふるさとの風景です。徳富蘇峰が賤ヶ岳を訪ねた時、茶を献じたことが「想古亭」の名を賜るきっかけになったと16代目当主の林源内さんが説明してくれました。水上勉の「湖の琴」にでてくる料亭源八は想古亭源内がモデルになったようです。

館内の至る所に100年の歴史の痕跡が認められました。 各部屋は紙貼りの襖障子で仕切られ、床には畳が張られているなど典型的な和風作りでした。 風呂は本館から離れた瓦葺きの建物の中にあり、放射性元素を含む天然石「光明石」が泉質と謳っておりました。

想古亭源内の風呂「光明石」

6時から宴会が始まり、琵琶湖の魚介を使った湖国料理が出されました。湖国料理には、湖魚(ふな?)のはらわたを抜き自家製の味噌を詰め蒸しあげた味噌むしが付いてましたが私は手を付けませんでした。

14人がこの1年間を振り返って思いを披露し合いました。意気のいい自慢話も有れば、年相応に病気に苦しんでいることなどにお互いうなずき合ってました。宴会が終わると別室で団欒組と囲碁組に分かれてアフターディナーを過ごし、11時半頃床につきました。翌朝、旅館の玄関で現地解散し、所用の一人を除く13人で賤ヶ岳ロープウエイに乗ってから三々五々それぞれ帰路につきました。

賤ヶ岳山頂から望む琵琶湖

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