[PR] この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

-日記帳(N0.1853)2016年09月25日-
気になる医療ミスによる死亡事故
-日記帳(N0.1854) 2016年09月27日-
木星衛星「エウロパ」表面に水分の噴出 NASAが発見


インスリン専用注射器(最大で100単位/ml)

ハッブル宇宙望遠鏡による宇宙望遠鏡科学研究所のエウロパの画像


先日の医療ミスによる次の死亡事故例2件を取り上げ今後の参考にしたいと思います。

(1)インスリンの過剰投与
(2)点滴液への異物混入

インスリンは人間が生きてゆく上で不可欠なもので、すい臓で作られています。ご飯など炭水化物を食べると、血液中にブドウ糖が増えて行きます。そのブドウ糖を分解して体内の筋肉などにエネルギーを与える役目をしているのがインスリンです。

インスリンが無ければ体内の血管にはブドウ糖だらけになって糖尿病になります。暴飲暴食などですい臓の機能が低下したものはⅡ型糖尿病、何らかの原因ですい臓がインスリンを適量を作らなくなった場合が1型糖尿病です。

1型糖尿病は主に自己免疫によって、自分自身でインスリンを造り出す膵臓のβ細胞を破壊してしまい、インスリンの分泌ができなくなってしまう病気で、患者は常に自らインスリン注射できるように生活する必要がありますが、患者の割合は糖尿病全体の数%程度です。

食べ過ぎや運動不足、肥満、ストレスなどにより、インスリンの分泌量が減ったりすると、血液中のブドウ糖が消費されにくくなり、慢性的に血糖値が高い状態が続く、2型糖尿病になります。

軽中度の糖尿病なら、食事、運動等の日常生活で改善の見込みは有るようですが、重度の糖尿病では、1型糖尿病と同様に自らの手で毎日、インスリン注射をする必要が有ります。

健常者で1日に分泌されるインスリン量は24~37単位(平均31単位)、インスリンがほとんど分泌されていないと思われる糖尿病の人には1日体重kg当たり0.5~0.7単位を注射する必要が有ると言われております。

体重80kgの男性には0.6単位/kgとすれば1日に48単位の注射量が必要となります。そこで毎食前16単位ずつ1日3回計48単位の注射を行うことになります。

インスリン製剤は、100単位/mlですので、16単位は0.16mlとなります。 冒頭の100単位インスリン注射器の16目盛に相当します。インスリン製剤を専用の自己注射器を使って大腿部・臀部の皮下に注射します。体重80㎏の男性の場合、食事5~10分前に16単位を1日3回皮下注射することになります。

(1)のケースでは、先月、長崎県川棚町にある長崎川棚医療センターで、糖尿病の治療などで入院していた80代の女性患者が、必要な量の10倍のインスリンが過剰投与投与され、その後死亡していたことがわかりました。

先月30日深夜、看護師が点滴用の液にインスリンを混ぜる際、専用の注射器を使わずに測ったため指示では0.1mlだったインスリンを 誤って10倍の1ml入れてしまいました。決められた複数人でのチェックも怠っていたためこの致命的なミスが見逃され患者は点滴開始から約8時間半後に死亡しました。

今月2日、この看護師が別の患者用に点滴液を準備する際、専用注射器を使っていないことに同僚が気づいたことからミスが発覚、看護師は一連の処置が未経験で処置方法を知りませんでした。「初めてということを知られたくなく、相談もできなかった」などと話したととのことです。また8時間に1回の血糖値測定も実施せず、虚偽の数値をカルテに書き込んでいた事実も判明しました。

インスリンは自己注射が許されておりますので正しい方法で自分自身で注射することができます。ただし、正確な量、使用した針の廃棄、注射部位に配慮する必要が有ります。患者でも出来るインスリン注射をプロの看護師が間違いを犯すなど言語道断です。

正常では、血糖値は70mg/dl以上に維持されています。インスリンの過剰投与により血糖が70mg/dl以下になると異常な空腹感が現れ、動悸・震えなどの症状が出てきます。そして血糖値が50mg/dl以下になると中枢神経の働きが低下、血糖値が30mg/dl以下になると意識レベルが低下し、昏睡状態から死に至り今回のように死亡に至ることもあります。

(2)のケースでは、横浜市神奈川区の大口病院で点滴に消毒液の「ヂアミトール」が混入され入院患者の八巻信雄さん(88)が殺害されました。低水準の消毒薬として皮膚や傷口などさまざま用途の消毒に使用されています。 少量なら解毒され健康被害を受けることは考えられませんが、相当量が血液中に流入されて死に至ったものと考えられます。

この病院には高齢の終末医療の患者さんが多く入院されてますので病死者が多いことは不思議ではないですが、4階では4月に看護師の服が切り裂かれ、6月にはカルテが紛失、8月には看護師のペットボトルに異物が混入されるなどの事件が発生しております。

神奈川署特別捜査本部は26日、八巻さんと同じ4階に入院し、18日以降に死亡した男女3人を司法解剖した結果、点滴を受けていた男性1人の死因は中毒死だったと発表し、連続殺人事件に発展しました。また、同病院に入院中に死亡した患者の遺族から点滴の袋や薬がナースステーション外の机に置かれていたことを証言するなど同病院のずさんな対応が問題になっております。

今回の事件での異物の混入は、点滴カテーテル途中の三方活栓からではなく点滴袋の下に連結されいるゴムに注射器から注入された可能性が強いようです。この方法では注入痕を見つけるのが難しいので事態の解明に遅れが生じた可能性が有ります。

点滴袋に付随しているゴム部分と注入方向

(2)のケースについて、その恐怖を感じた経験を私は持っております。数年前、個室で入院生活をしていた頃、500mlの点滴袋が吊るされた点滴スタンドを通して看護師さんにより点滴を受けておりました。

点滴が終了するまで看護婦さんが観続けることはまずありません。眠っている間に誰か侵入して下図に示す三方活栓を通して異物を混入されたらという恐怖感を覚えたからです。可能性が強いようです。この方法では注入痕を見つけるのが難しいので事態の解明に遅れが生じた可能性が有ります。

点滴用三方活栓

太陽系の惑星である木星は多くの衛星を持っております。どこまでの大きさを衛星と呼ぶかにも依りますが、直径10㎞以上なら17個、あまりこだわらないなら62個。リングを構成する石ころまで含めると数百万個となります。 大きさで1番から4番までをガリレオ衛星(エウロパ、イオ、カリスト、ガニメデ)と呼んでおります。いずれも惑星である冥王星よりも大きく、特にガニメデは水星よりも大きいです。 

エウロパ(赤道面での直径3,203km)

イオ(赤道面での直径3,643km)

カリスト(赤道面での直径4,820km)

ガニメデ(赤道面での直径5,263km)

先日NASAが「驚くべき発表」を予告しましたが、その内容が判明しました。同局は9月26日、木星の衛星「エウロパ」の表面にて水分の噴出の証拠を発見したと発表したのです!

  木星第二の衛星のエウロパは以前より、表面の氷の下に水が存在していることが予想されていました。ハッブル宇宙望遠鏡を用いた宇宙望遠鏡科学研究所(STScl)による今回の発見によりその氷の下の海の存在の確証が高まり、さらに吹き出す水を調査することによる「地球外生命体」の探査への期待が寄せられます。

STSclは2013年12月よりエウロパの観測を開始し、その南極付近で3回にわたり水分の噴出と思われる現象の観測に成功します。以前にもエウロパの南極付近ではオーロラが観測されたことから、この原因が「水素と酸素」によるものだと予測されていたのですが、十分な証拠がありませんでした。

  今回の観測では、ハッブル望遠鏡を利用してエウロパの移動による明るさの変化を観測。この惑星観測にも用いるテクニックにてエウロパの南極付近に影がみつかり、その表面に変化(水分の噴出)が起きていることがわかります。報告によれば、この噴出は約200キロメートルの高さにも及ぶそうです。

NASAは、エウロパの海は地球の海と似た成分であると予測しています。しかしその表面には数キロに及ぶ氷で覆われており、その探査は難しいと思われていました。しかし水分の噴出があるとすれば、エウロパの地表で地球外生命体の探査ができる可能性があります。

NASAはすでにエウロパへの探査計画「Europa Clipper」を持っており、探査機の派遣は2020年代になる予定です。また、将来的にはこの水分の噴出を直接観測する可能性もあります。過去には宇宙人の存在は小説や絵本の中だけでしたが、いざ探査機を派遣してその存在を確認しにいける時代になったと思うと、実に素晴らしいです。

以上、Yahooニュースより転載させて頂きました。

前 頁 へ 目 次 へ 次 頁 へ
FC2 Analyzer