−日記帳(N0.1829)2016年07月24日− | |
今日の半田空襲記念日に寄せて |
−日記帳(N0.1830) 2016年07月31日− |
女性初の都知事として小池百合子さん当選 |
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中島飛行機 創立者中島知久平氏 |
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初の女性都知事に当選した小池百合子さん |
今日、7月24日は半田市にとって忘れられない日です。今から71年前の1945年7月24日、78機の米軍機B29が半田上空に飛来し、中島飛行機半田製作所を標的にし、同社 本工場へ81発、山方工場へ35発の爆弾を投下した結果、264人以上の日本人と朝鮮人(当時の呼称)が亡くなられたからです。 中島飛行機は、創立者中島知久平が1917年に創立した航空機製造会社で、群馬県の太田製作所、小泉製作所を中心に、陸・海軍機を製造しておりました。 1942年6月にミッドウェー海戦で敗北した軍部の軍用機増産要望を受けて中島飛行機は、工場誘致していた半田市に呼応して半田市内に半田製作所を建設しました。 ここで1943年からゼロ戦とともに名機と云われた海軍の海上攻撃機「天山」977機、海上偵察機「彩雲」440機の生産が行なわれました。 「天山」は大戦中期ごろまでは空母で運用され、後継機の天山が登場してからは主に陸上基地などから運用されたり、レーダーを追加装備して対潜哨戒や輸送船団護衛にも就き大戦末期には一部が特攻に出撃しております。 「彩雲」は艦上偵察機で、最大速度 609.5km/hは第二次世界大戦中、日本海軍が実用化した航空機の中で最速を記録しました。 ただ、爆装を施すと時速500km/hを出すのが精一杯の上、運動性も大きく下がり、彩雲の特性は全く活かせなかったこともあり特攻機に採用されることはありませんでした。 |
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大日本帝国海軍の艦上攻撃機「天山」 |
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大日本帝国海軍の艦上偵察機「彩雲」 |
中島飛行機は、ここで製造した飛行機を工場に隣接した飛行場から岡崎の海軍飛行場に向けて離陸させておりました。戦後、この飛行場は農地や宅地に転用されましたが、この滑走路の外形が下の写真にみられるように70年を経て現在も保存されて来たのは奇跡と思います。 |
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昭和21年当時の中島飛行機・滑走路跡(先端の丸い部分が旋回場) |
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現在の中島飛行機・滑走路跡 |
戦後、中島飛行機は社名を富士重工に変え、中島飛行機半田製作所は富士重工の子会社の「輸送機工業」となりました。その敷地は下の航空写真に見られるように広大で、ほとんどが空地のままで、一部にソーラーパネルが施設されております。 |
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「輸送機工業」の敷地 |
現在、ここで作られたボーイング社の旅客機用の航空機部品が、同社製の巨大輸送機「Dream Lifter」に積まれて、ボーイング本社のシアトルまで運ばれております。 戦争中、ボーイング社のB29爆撃機によって壊滅的な被害を受けた「輸送機工業」が、ボーイング社に重要部品を供給しているのは奇しき縁と言わざるを得ません。 |
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ボーイング社の巨大輸送機「Dream Lifter」 |
真夏の明るさがまだ残っている午後8時、今日行われた東京都知事選の投票が締め切られました。その瞬間各テレビ局の選挙速報画面に「小池百合子氏当確」が躍り出ました。現代の選挙では、事前にマスコミが世論調査、出口調査を統計分析して100%近い確率で当否を予測しております。 統計学とコンピュータの進歩により、事前のアットランダムな調査結果から得られた標本から母集団を99%以上の信頼度で投票結果を予測することができるわけです。 何ら意思も持たないまま投票するケースも有ると思いますが、敢えて投票所まで出向いたからには投票する候補者を決め込んでいることが予測の条件となります。 今回の都知事選は党派の影響力よりも候補者個人の影響力が大きく、小池さんは党派を超えて票を集めております。袂を分かった自民党、野党の民進党などから票を集めるだけでなく、党はと同じくらいの票田の無党派層の半数以上から票を集めたことが勝利を決定付けました。 ▽小池百合子(無・新)当選、291万2628票。 ▽増田寛也 (無・新) 179万3453票。 ▽鳥越俊太郎(無・新) 134万6103票。 防衛大臣などの閣僚履歴が示すように彼女の行政手腕は確かな上、明るい性格、さわやかな語り口からこれまでの男性都知事に見られなかった魅力を都民が感じ取ったことと思います。彼女が都知事の職責を全うした4年後はどうなるのでしょうか。その時点では安倍総理に代わる自民党首の総理がいるはずです。 彼女が総理になることはあり得ません。何故なら日本は議院内閣制をとっておりますので、自民党首にならない限り総理になることは出来ないからです。既に自民党には 稲田朋美政調会長、野田聖子議員が虎視眈々と総理の座を狙ってますので、たとえ自民党に復党しても総理への道は閉ざされているとしか思えません。 ただ、復党して重要な閣僚ポストを獲得することは、本人のためにも、国にとっても有益なことと思います。過去の軋轢から難しい選択ですが、小異を捨てて大同に就く ことを旨として決断されることを望みます。 |
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小池百合子新都知事 |
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