−日記帳(N0.1709)2015年010月25日−
ピラミッド内部を放射線透過で観察
−日記帳(N0.1710) 2015年010月26日−
毎秒ワイン500本分を噴き出すラブジョイ彗星


エジプト・ダハシュウールに在る屈折ピラミッド

ラブジョイ彗星


ミュー粒子を使用して、]線で人体を観察するように、エジプトの屈折ピラミッドの内部を透視観察しようとする壮大な試みがエジプト考古省で名古屋大学・森島邦博特任助教(素粒子物理学)研究者等の協力により行われようとしております。(時事通信 10月25日(日)19時35分配信 )

ミュー粒子(ミューオン)は、 物質を形づくる12種類の素粒子の一種、重さは電子の約200倍で、負か正の電荷を持ち、宇宙放射線が大気に衝突して生じます。地表に達する宇宙線の約7割はミュー粒子で地上では手のひらぐらいの面積あたり毎秒1個ほど降り注いでいると考えられております。

高いエネルギーを持った陽子や重イオンをベリリウムや銅等の金属に照射すれば人工的にミュー粒子を発生させることが出来ます。この人工発生装置を透視観察したい対象物に向けてミュー粒子を照射すると透過する際、物質の密度や透過距離に応じて一部が吸収されるため、観測されるミュー粒子の分布は内部構造を反映したものになります。

この原理により、原子核乾板を使うことでX線撮影のような透視画像を得ることができます。これまで、火山の内部や福島第一発電所の原子炉など内部構造をを探査するのに応用されております。

屈折ピラミッドとは、エジプトのダハシュールにある古代エジプト・古王国時代第4王朝のファラオでクフ王の父でもあるスネフェル王のピラミッドである。三大ピラミッドなどと共にメンフィスとその墓地遺跡として世界遺産に登録されております。

考古省主催の記者会見に出席した森島氏は「素粒子実験で開発した技術を考古学の分野に使えるということは、非常に有意義だと思う」と語っております。 屈折ピラミッドは、紀元前27世紀ごろの古王国第4王朝初代、スネフェル王が建設したもので傾斜の角度が途中で変わることでこの名が付けられております。 スネフェル王はギザの大ピラミッドで知られるクフ王の父でもあります。 

これまでに知られている屈折ピラミッドの内部

横浜市都筑区の大型マンションが杭打ち施工不良で傾いている事実が発覚して現在大きな社会問題となっております。関連する業者は、杭は建物が建ってしまったらどのように打たれているを判別しようもないと述べておりますが、ミュー粒子を使えば充分判別可能と思います。また、立て籠もり犯の挙動監視などにも有効と思います。

米航空宇宙局(NASA)は23日、太陽に今年初めに最接近して話題になったラブジョイ彗星が噴き出すアルコールの量がワイン500本分であると発表しました。何か、その名に相応しく、笑いを誘うようです

ラブジョイ彗星は2011年12月16日0時17分頃太陽に、地球と月の約1/3の13,2000kmまで最接近しながら辛うじて消滅を免れた奇跡の彗星です。 この時の様子が、欧米の太陽探査機SOHOによって生中継され、世界中のコメットマニアを熱狂させました。

太陽に最接近したラブジョイ彗星(モデル図)

ラヴジョイ彗星は、2011年12月2日にオーストラリアのアマチュア天文家のテリー・ラヴジョイによって発見されました。直径約500mほどで、その中身は太陽に最接近した際に蒸発してしまったため、アルコールを含む有機物から成っているものと考えられております。

2015年1月7日に地球まで7,020万km(地球と太陽の距離の約1/2)の距離まで接近し、1月30日に太陽へ1.29天文単位(=AU:太陽と地球の平均距離1.5億km)まで接近。その後は太陽系外へと軌道を変えますが、軌道周期が8,000年・軌道距離が900億kmほどあると考えられており、次の再接近は西暦10015年と予測され、かなり遠方に離れていきますが 観測自体は当分可能だそうです。

望遠鏡で捉えられたラヴジョイ彗星

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